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企業インタビュー:株式会社マルコム 代表取締役 原田 学


株式会社マルコムは、実装関連機器、理科学機器、バイオテクノロジー関連機器の研究開発を行う企業であり、自社で独自に企画、設計、製造、販売まで行うことに特徴を持っております。原田社長は、その株式会社マルコムにおいて創業時から40年以上に渡り、自ら現場の最前線で製品開発に取り組んできました。そこで、本演習においては、原田社長がこれまで開発に取り組んできた製品に対する当時の顧客や業界を取り巻く状況を学生に伝えた上で「どのような特徴を持った製品を開発することで顧客の課題を解決することができるか」をテーマに演習へ取り組んできました。そして、全ての演習が終わった後に、原田社長に授業担当教員の山田が話を伺いました。

企業インタビュー:株式会社マルコム 代表取締役 原田 学

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山田(インタビュアー)
はじめに、演習へ取り組む学生を見た率直な印象としてはいかがだったでしょうか。
原田
比較的若い人が多いですね。大分感覚が違うところがありますが、熱心で伝えがいのある学生が多いなと思います。
山田
真面目ということでしょうか。
原田
そうですね。私たちの会社にも若い者がいますが、やはり勉強に意欲を燃やしている学生というのは違うなという印象はありますね。大変前向きでいいと思います。
山田
学生が演習に取り組む姿勢という点についてはいかがだったでしょうか。演習を進めるにあたっては、テーマとした御社の製品はなかなか学生にとって馴染みにくいところもあったと思いますが。
原田
最初はピントがずれている学生もいる一方、最初から優秀だなと感じる学生もいて様々ですが、私の話や山田先生の話などを経ていくと、ものづくりって楽しいんだ、工夫することって楽しいんだという雰囲気が段々と盛り上がっていくことは感じました。必ずしも最初は関心を示さなかったような学生も、前向きにやってくれているなということはすごく感じました。
山田
確かに、はじめに原田社長が講演されている時にはまだ学生もぼんやりとしているところはあったと思いますが、段々グループワークを重ねるごとに問題に直面したり、途中の中間発表で指摘を受けたりすることを通して、気付くということがあったように見えます。
原田
そうですね。やはりものづくりというのは、自分で手を出して、頭を使って、悩んで苦しんで、何かが見える。そこに喜びを感じるというものだと思います。何も苦労しないとわからないけど、やっぱり苦労して考えるとうれしくなる。そういうことはものづくりに限らず普通のことだと思うんですよね。
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山田
私は演習という形で複数回の授業に渡って進めていくことは、単に講演するよりも違いがあるのではないかと感じています。
原田
それはそうですね。一方通行の話は、むなしいというかさびしいですよね。やっぱり実際に自分たちが苦労した製品を再体験してもらえるというのは、短い時間ではありますが面白いと思いましたね。
山田
ある意味疑似体験的な面はあると思いますが、学生に伝わっている印象はありますか。
原田
ええ、もちろんありますね。これまで3年ばかり演習に携わってきましたが、現実に私たちの製品をもとに、私たちが苦労したものを元に伝えているわけですから、私も楽しんでいます。
山田
こちらから何か提供できるものがあるわけではないので、企業の方がご参加頂けて楽しんで頂けたということは良かったなと思います。

ところで、お忙しい中ご協力頂いておりますが、企業側の負担としてはいかがでしょうか。
原田
それほど長いスケジュールではなかったので大きな負担というのはないですが、それでも自分の時間を使うわけですので、全く負担がないということではありません。ただ、自分の経験や知識を人に伝えるというのはうれしいですよね。そういうことのメリットはあるんじゃないですか。
山田
なるほど、それでは演習を進めるにあたり、企業秘密という点は意識されましたか?
原田
特許を申請している製品については、隠すことはありません。逆に特許の意義というものもありますので、そういった点も伝えたいということがありました。もちろん、しゃべりたくないものはしゃべらなかったし、全部しゃべったわけではないので問題ありません。
山田
そうですか、それでは最後に本演習に対しての課題と期待があればお教え頂けますか。
原田
皆さん優秀で理解力も高く、教えがいもありましたが、あんまり欲がないというか、ギラギラした人は少ない印象です。私たちが若い頃と比べて目がギラギラしたのは少ないように感じますが、もう少しギラギラしたものがあるともっと早く身になるところがあるのかなと思います。それは感性的なもので、教えてどうこうということではないですが・・・。

ただ、私たちはお金を儲けるというか、対価を得るためにやっているんだということの現実を学生さんたちにもっとわかってほしいんですね。仕事をする、あるいはものづくりをするということは対価を得るためにやっているんであって、全然得られないものづくりであれば、はっきり言って社会に受け入れてもらうことはできないですね。

特に技術屋にとっては売れるものができないのであればそれはやっぱり社会は受け入れてくれないわけで、特に自分で会社をやろうという方にとっては死活問題になるのでやっぱり儲けないといけないわけですよね。そういう意味ではそういう学生さん、そういう意欲を持った学生さんたちにめぐりあえるとうれしく思いますね。
山田
確かに独立したり起業をしてみないと、儲けるということに対しての実感は薄いかもしれませんね。
原田
自分の会社の従業員に対する悩み事でもあります。
山田
会社の中でも伝わらないものですか。
原田
伝わらないですね。
山田
儲けるというと語弊を招くこともありますが、やはり価値があるから、必要があると思うから買うわけで・・・
原田
そうです。価値のないものはだれも買わないですよね。その価値というのがお客様にとって何があるかというと、お客様にとってメリットがあるということですし、あるいは手に入れてうれしいということでしょうし、そういう何かがあるから価値があるわけで、何の価値もないものを提供しても、お金は出してくれないわけで、誰も喜ばないですよね。
山田
そういった点を理解して、新しい価値を持ったものをどんどん生み出せる人材が育っていくといいですよね。
原田
技術屋に限らないですからね。どんな仕事をするにしても、企業の中で創造的な仕事をできない方はやっぱり評価されないですからね。やっぱり創造的な仕事をすることに意味があるということを是非伝えたいですね。
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山田
また、創造的な仕事をするということは楽しいですよね。
原田
そうです。楽しいということが一番大事ですね。
人が楽しめるというのは、工夫したり、想像したり、考えたりする行為が一番人間楽しいんだと私は信じてやまないですね。食べたりももちろん楽しいですが、やっぱり工夫したり、想像したり、考えたりする方が私はずっと楽しいと思いますね。
山田
中々若い学生の場合ですと、企業の中である程度役割が決まってということが多いと思いますが、そのような気持ちをどこかで持って、色々と工夫してみたりということがもっと出てくるといいなと思います。
原田
是非、そういうものを学生さんたちから引き出して育てて頂ければと思います。
山田
はい、わかりました。ありがとうございました。
原田
ありがとうございました。
【インタビュー参考情報】
株式会社マルコム http://www.malcom.co.jp/

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